読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

@kanibeam_jp

自転車メッセンジャーやってます

【感想文】池波正太郎「男の作法」読みました。

ヒップスター的なファッションとか最近超流行ってますね。
IT系の届け先なんか行くと絶対一人はいる感じ。
 
PARTNER"Hipsterではない、意識を増やす雑誌作り"にも掲載されておりますが、「ヒップスター感」の表層だけを囓ったヒップスターαと呼べるような趣向の人がだいぶ多くなってきました。デジイチ、サードウェーブ、自転車、ニューバランス、トラッド、ネオ73なんていうワードがこれらのヒップスターαに集約され、消費されているような感覚です。
 
でやっぱり個人的には彼らヒップスターαは好きでないわけです。何事もニセモノよりホンモノの方がいいでしょ。僕に言わせればヒップスターαは結局のところヒップスターではないと思うんです。内から発せられた需要なり意思に従って行動なり格好をしていないから。
 
lifehakcer"マイルドヤンキーとは対極?トレンドセッターとしての「パリピ」とは"での分類では「サーピー」でしょうかね。サブカル系サーピー。トレンドを生み出すのではなく消費する側、フィクサー・パリピの真似をして流行の先端に立っていたい者。
 
という前提をおいて本題です。池波正太郎の「男の作法」を読みました。
 
色んなワードに対して正太郎氏が語り尽くす本ですが、まーよく注目されるのは蕎麦の話ですよね。
「クチャクチャ噛まないで飲み込む」とか「辛いつゆにはドップリつけない」とか「薬味はつゆに入れない」とか。
一方で正太郎氏は蕎麦の項で、いわば「半可通」を嫌っています。「ばかなんだよ」とまで言い切ってますね。
美味いそばは美味く食べられるようにできているのだから、それを素直に味わうのが正解なんだと。
それを理解もせず、気取って目の前の蕎麦をこき下ろしたりするのは半可通だと。
 
基本的に僕は「合理的でないことをやるヤツはカッコ悪い」「道理に従い、筋を通すのが男のカッコよさ」と考えます。冒頭に挙げた"真の"ヒップスターも、フィクサー・パリピもそれぞれ自分なりの何か要求があってそれぞれのファッションなり持ち物なりライフスタイルで表現しているんだと思うわけです。トラッドな格好をするにしても、文脈を押さえて服を着るからチグハグにならない。そういうことができていないのは言葉を借りれば「半可通」なんでしょう。「自分が着るべき服は何か?」「自分が好きなコレはどういうものなのか?」を考えずに表層だけを取り入れるとそうなっちゃうよと。カッコ悪いですよね。
 
自分なりに表現したいことや、自分に似合うと思ってライフスタイルを選ぶのと、雑誌の情報をそのまま取り入れるのではワケが違うと思うんです。内からにじみ出てくるものと外から塗りこまれるものっていうんでしょうか。前者は人間として一本筋が通っていて、後者は芯が無いから次の流行があればすぐにそっちにフラフラぶれていく。
 
結局自転車の話題に収束していくんですが、自転車好きな人は自転車好きな人の格好をします。今ではBLUE LUGなんかをはじめとして「自転車っぽくない」自転車服も数多く売ってますが、自転車乗りはジーンズとかすぐ股が裂けるのでそういう自転車用に作られたジーンズしか履けないわけです。そういうものの積み重ねが、「あ、この人自転車好きなんだな」と傍からみて分かるようになる。「ファッション」という言葉が服装という意味で一人歩きしていますが、服装ってのは内からにじみ出ているものだと思うわけです。そういうことを理解せずに(本筋を押さえずに)イイトコ取りだけしようって姿勢は、本当にカッコ悪いですよ。